Responsible Care

　　　
　PRTR 制度の正式実施とそれに伴うデータの公表を契機として、地区の複数企業が協同で地域説明会を開催したり、個別の事業所が単独で説明会を実施したり、地方行政の音頭取りで企業が協力して対話集会を開催するなど、さまざまな形で企業のレスポンシブル・ケアや環境保全への取り組みに、地域の方々の理解を求めるためのコミュニケーションが展開されつつあります。その一端を紹介します。

★第２回周南地区RC 地域説明会

　2002 年12月の徳山地区RC地域説明会に続き、2003年11月13日（木）、徳山市と新南陽市が合併した周南市において、周南市や市内企業15社が中心となって、「第２回周南地区レスポンシブル・ケア地域説明会」－私たちの環境を考える－が開催されました。自治会代表45名を含め、行政、近隣企業や開催側関係者の合計166 名が参加しました。
　説明会は、周南市の「周南市の環境保全状況」、JRCC事務局の「情報開示とコミュニケーション」の説明に続き、4 社（出光興産、日本ゼオン、トクヤマ、東ソー）の発表が行われました。
　出光興産は北海道・十勝沖地震に伴う製油所の火災に触れたため、住民側から、周南市における同様設備の安全性に関する質問が多く出され、工場の保安防災面での備えに高い関心が示されました。
　説明会と並行して、各社の環境保全等への取り組みを紹介するポスターセッションも行われ、説明会終了後には、希望者によるトクヤマ・徳山製造所の見学会も行われました。

★呉羽化学工業㈱錦工場における「第1 回レスポンシブル・ケア地域説明会」
　2003 年11 月11 日（火）、表題の説明会がいわき市勿来市民会館において、自治会関係者等の地域住民27 名、各種団体関係者31名、近隣企業関係者23名の計80名余の参加により行われました。参加者には、県立勿来高校・理科研究部の生徒も4 名含まれ、説明に熱心に耳を傾けていました。
　説明会は、はじめにJRCC事務局より「RC活動について」の紹介の後、工場紹介のビデオ鑑賞、RC活動報告と続き、質問用紙による質問への回答の形での質疑が行われ、最後に参加者代表からの感想・意見等をうかがいました。

★富士写真フイルム㈱足柄工場における「環境対話集会in 南足柄」
　2003 年11 月22 日（土）、富士写真フイルムと神奈川県の主催、南足柄市の協力により、住民と企業と行政それぞれの代表者が同じテーブルにつき、住民が抱いている化学物質に関する疑問や企業、行政が行っている取り組みについて意見交換を行いました。化学物質について多くの住民に関心を持ってもらうべく、意見交換会を傍聴する方を募集するなどして、計130名が参加されました。
　意見交換会の前には、ビデオによる工場紹介と工場見学が行われた後、化学物質セミナーとして、足柄工場の「化学物質管理の取り組み」、化学物質アドバイザーによる「PRTR データからみる南足柄地域の化学物質排出状況」の発表がありました。