2008年2月1日 報道発表
欧州の新しい化学物質規制REACHの概要とその対応を簡潔にまとめた『REACH対応マニュアル』およびREACHに関するwebサイトを作成
社団法人 日本化学工業協会
(社)日本化学工業協会(日化協)は、このたび、昨年6月に欧州で施行された新たな化学物質規制であるREACH(Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals)への対応を行う日本の関係事業者を支援するツールとして、『REACH対応マニュアル』を作成し、また、新たに日化協webサイト内にその内容の詳細に関するページ(http://www.nikkakyo.org/reach)を開設いたしました。
『REACH対応マニュアル』は、主に化学産業のサプライチェーン(商流)における日本の中小規模の事業者の方々を対象に、REACHという欧州の新たな化学物質規制が施行されたこと、同規制が各事業者のビジネスに影響を与える可能性がありしかるべき対応が必要となりうること等を、図表やフローシートを用いて簡潔にわかりやすくまとめたリーフレットです。
本リーフレットは、日化協会員だけでなく、REACHへの対応が必要となる可能性のある関係事業者にお読み頂き、サプライチェーン内での対話(コミュニケーション)の一助となることを目的として作成され、会員以外の希望者には有料(1部につき50円+送料)で配布いたします。
一方、日化協webサイト内に開設したREACHに関するページは、『REACH対応マニュアル』に照応し、同リーフレットを読まれた方が参照することで、さらに詳細な内容を知ることができるように設計されております。また、REACHに対応して化学物質の登録を行う場合等に必要となる情報システム(REACH-IT)、特に「
IUCLID5(International Uniform Chemical Information Database, Version 5)
」に関するソフトウェアの導入やその利用方法、REACHの運用を司る欧州化学品庁の動向や運用マニュアルであるRIP(REACH Implementation Project)を始め各種最新情報、REACH規則の全文(日本語・英語版)やこれに日化協注釈を加えたもの等、REACHに関する情報を幅広く随時掲載していく予定です。
日化協では、REACHへの対応は日本の化学産業界にとって重要な課題の一つであるのとの認識の下、昨年4月に「REACHタスクフォース」を設置し、①会員への登録等の支援、情報提供と相談対応、②REACH実施に伴う諸問題に関する関係当局、国際機関等への働きかけおよび各国の化学工業協会やAPEC諸国等との連携、③国内関係省庁への意見具申、④国内のサプライチェーン対応の推進、⑤REACH広報活動の充実、の5つを重点テーマとして、精力的に取り組んでおります。
今回のリーフレット作成とwebサイト開設は、上に記す複数のテーマに関係しており、とりわけ、国内産業界にとり当面最も重要な課題であるサプライチェーン対応の一環として位置付けられます。
日化協では、多くの関係者の方々に、このリーフレットとwebサイトをご覧頂くことを期待するとともに、今後とも、内容のタイムリーな更新や必要に応じた新たな冊子等の作成を通じ、関係者のREACHに対する理解と適切な対応が進むよう努めてまいります。
【リーフレット概要】
名 称:『REACH対応マニュアル』
体 裁:A4三折判カラー
制 作:(社)日本化学工業協会 REACHタスクフォース
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