ECETOC

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ECETOC

更新日 2011-12-02 | 作成日 2007-12-07

2011-11-22 公開
 2011-12-01 更新

ECETOC (欧州化学物質生態毒性および毒性センター)


「ECETOC (欧州化学物質生態毒性および毒性センター)は、化学物質の製造と使用に関心を持つ有力企業がメンバーとなって、科学的に立脚した、非営利の、商業目的としない団体として1978年に設立されました。独立組織であるECETOCは、製造会社の専門家の幅広い専門知識を通して科学フォーラムを開催しており、ユーザーは、化学物質、生体材料、医薬品の生態毒性や毒性に関する研究、評価、査定、公開レビューに活かすことができます。」 (ECETOC自己紹介日本語頁からの抜粋)

ECETOCは、REACHの実現(implementation)にも、数多くの技術的な報告書を発表することによって貢献しています。 このことにより、欧州産業界の一分野として、化学業界が欧州の化学品の規制当局であるECHA(欧州化学品庁)に協力して、欧州の化学品にまつわる人の健康の保護と環境の保全、そして、欧州化学業界の発展を図っていると考えられます。

ECETOCの出す報告書等にはREACHへの対応にとって重要なものが多く、この頁では可能な限りその情報をタイムリーに紹介していきます。

関連情報



2011.12.01

ECETOC 日本語を含む多言語頁を公開

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2011.11.22

ECETOC TRA News No. 21 2011年11月号 

混合物による暴露―化学物質の複合曝露(combined exposure)ワークショップレポート



大学、規制当局、産業界からの関係者多数の参加のもと、複合曝露に関して、情報交換をするために会合(ワークショップ)が6月にベルリンで開催された。複合曝露をリスクアセスメントするために、信頼性があり、実務的な手法について議論をが行われたと、このeNewsletterではしている。

ワークショップの参加者の間で次のような総括的な結論について合意されたともしている:

「ここ10年間で、混合物と複合曝露の毒物学についての多数の研究が行われ、それによって、この問題への我々の理解は本当に深まった。WHO/IPCSの構想が、複数の曝露源からの複数の化学物質への複合曝露のリスクアセスメントの有用なツールの一つを提供するものであるとの、ワークショップの参加者による大体の合意が得られた。複数の化学品への複合的な曝露に関するリスクアセスメントの手始めとして、問題を適切に定式化することが、最初のステップとして欠かせないものだと考えられた。」

このワークショップの報告書

  • "Workshop on Combined Exposure to Chemicals 11-12 July 2011, Berlin; Workshop Report No. 22"

は、次のページからダウンロードできる:

この報告書では、文献調査により、健康影響に関して、複数の物質に曝露した(複合曝露)ケースで90件の加算的影響(additive effects)が報告されているが、シナジー反応(synergistic reaction, 加算的影響を超えた影響が見られるもの)は、11件しかなく、6件について有用な定量的推定結果が得られ、加算的影響の1.5倍から3.5倍のシナジー効果が観察されているとしている。

また、複合曝露の評価手法としては、WHO/IPCSが報告しているMaximum Cumulative Ratio approachの階層的手法が有用であるとしている。このWHO/IPCSの論文は、無償で次のサイトから入手できる:

【関連情報】

ECETOC TRA ver 3 リリース予告


ECETOC TRA ver 3を12月にリリースすることについても案内している。

  • この詳細については、次のページを参照: ECETOC TRA


EEMS(European Environmental Mutagen Society)と共催した内分泌撹乱物質リスクアセスメントに関するシンポジウム


「最終的に次のような合意が得られた。
EDを閾値のある作用機構とは別に処理すべきとする科学的理由はない。それゆえ、リスクアセスメント手法を適用しない理由はない。」


現在この問題はOECDでも議論中であり、この判断はあくまでECETOCとEEMSのものであるが、欧州化学産業界側の基本的な見解と考えてよいだろう。

社会経済分析に関するレポートをリリース


「REACHの下においては、社会経済分析(SEA)を使用するための条項がある。一つは、非常に高い懸念の物質(SVHC)についての認可を得るためのもの(第60条)であり、他の一つは、制限についての決定におけるもの(第68条)である。

ECETOCのリスクアセッサと(環境)経済学者の広い分野の代表からなるタスクフォースは、環境影響アセスメント(Environmental Impact Assessment)の原理と実施状況を総括し、RAECHに的を絞ったSEAの使用のためのユーザフレンドリなフレームワークを作るミッションを得ていた。 この結果が技術報告書 No. 113として報告されている。

報告書は、人健康へのインパクトよりも環境へのインパクトに焦点を絞っているが、環境インパクトの定量化に関係する多数の可能性のある手法について紹介している。しかし、現時点では、これらの手法は簡単に適用できるようなものではなく、この分野で新たな開拓への努力が必要であろう。」

ここで紹介されているレポートは次のページからダウンロードできる: http://bit.ly/ecetoc-tr113

その他

  • 次の2つのタスクフォースを設置:
    • Categorisation Approaches, Read-across, (Q)SAR (カテゴリアプローチ, リードアクロス、(Q)SAR)
    • Poorly Soluble Particles/Lung Overload (微溶解性粒子/肺過負荷)
  • エピジェネティックスと化学品の安全に関するワークショップのレポート
  • 日本語を含む多言語頁の立ち上げについての予告
  • 新規リリースの各種技術報告書、ワークショップ報告書の案内