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化学人材育成プログラム協議会は、2011年9月9日(金)と9月13日(火)、それぞれ東京と大阪の会場で「化学人材育成プログラム協議会シンポジウム」を開催しました。「化学人材育成プログラム」は、産業界のニーズに合致した博士後期課程等のカリキュラムを整えた専攻等を選定し、選定された専攻等へ進学する優秀な学生に対して産業界として奨学金を含む様々な支援を行うプログラムです。本プログラムでは、化学産業界と大学院との間で現場レベルの人材交流を活発にし、相互の理解を深めることが何より重要と考えています。また大学側にも産業界との交流を求める声が多くあります。今回のシンポジウムはこれらの要望に応える目的で開催されました。
シンポジウムは、化学産業界、中央官庁、支援対象大学院専攻それぞれによる講演と講演者全員によるパネルディスカッションの4部構成で行われました。
シンポジウムの冒頭、東京会場では、藤吉建二 化学人材育成プログラム協議会会長(三井化学会長)から、大阪会場では、杉下秀幸 同協議会会長代行(宇部興産常務執行役員)から、開会の挨拶として、本シンポジウムに対する期待が述べられました。
化学産業界からは、「化学産業界からの期待とメッセージ」として、東京会場では露木滋 三菱ケミカルホールディングス取締役専務執行役員が、大阪会場では八浪哲二 ダイセル代表取締役専務執行役員が、高度人材の必要性を強く訴え、産業界の大きな期待感を示しました。
中央官庁からは、まず、福田敦史 経済産業省(前)機能性化学品室長(東京会場)と山崎知巳 機能性化学品室長(大阪会場)から、化学人材育成プログラムの設立経緯や主旨などが説明されました。引き続き、樋口聰 文部科学省大学改革推進室長からは、博士人材育成カリキュラムの改革推進における産学連携の重要性が述べられました。
第1回審査で支援対象に選定された大学院専攻からは、博士課程の教育カリキュラムについて各大学独自の工夫を凝らした実践的改革事例が紹介されました。東京会場では、安藤慎治 東京工業大学教授、大越慎一東京大学教授、平尾雅彦 東京大学教授、そして桐村光太郎 早稲田大学教授から、大阪会場では、関修平 大阪大学教授、瀬川浩司 東京大学教授、北條純一 九州大学教授、そして河合壯 奈良先端科学技術大学院大学教授からご講演をいただきました。
パネルディスカッションでは、事前にモデレーターからパネラー(講演者全員)に議論の視点が提案されました。東京会場の安藤教授は、各専攻が博士人材育成改革を始めた際の動機・問題意識を、大阪会場の関教授は、強くしなやかな博士人材を育成するために大学の博士課程教育で何ができるかを問いました。それらを切り口にパネラーと聴衆が活発に議論を展開し、化学人材育成プログラムの目指すべき方向性について共通の理解が深められました。
今回のシンポジウムでは、東京会場には約120名、大阪会場には約80名の産官学関係者が一同に集いましたが、他産業に例を見ない画期的な取り組みに、博士人材育成や産学連携に関わる全学組織など、化学だけではなく他分野からの参加も目立ち、関心の高さがうかがわれました。
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