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第4回 新潟北地区地域対話 |
2011年10月15日(土)、第4回新潟北地区地域対話が、中条グランドホテルで開催され、自治会・市民団体37名、行政5名、議員関係者1名を含む、総計69名が参加しました。当地区は会員企業が4社ということもあり、今回は継続可能な身の丈に合った開催規模のもとで住民の方々との対話を深めることをねらいとし、企業をより身近に感じていただくために当地区で初めて工場見学を取り入れました。
今回工場見学を行った水澤化学工業(株)中条工場は、同地区にて産出される酸性白土を原料として石油や油脂の精製に必要な活性白土を製造している主力工場です。さらに同工場では酸性白土を原料とした多種のファイン製品を開発し、無リン洗剤の洗浄助剤や塩ビ製品用安定剤等を製造しています。製造部長から工場概況の説明後、4班に別れて実験室や分析室を見学し、その後各製造現場を回りました。当日はあいにく場内点検のため操業が停止していましたが、時間をかけた丁寧な説明で住民の方には十分理解していただけたようです。工場見学後、「粉末を扱っている割には場内がきれいだという印象を持った。粉塵対策等の教育を実施しているのか」「硫酸白土を製造する工程では、温度管理はしているのか」といった専門性のある質問も出ていました。
地域対話は会場をホテルに移して行い、最初に日本化学工業協会がレスポンシブル・ケア活動についてDVDを放映しました。引き続き水澤化学工業が原土発掘所における環境保全について、やせた土壌に強い“にいがた千年松”や“ヤシャブシ”を植樹し緑化に努めていること、湧き水による法面の崩壊を防止する地滑り対策を行っていること等を説明しました。
NPO法人加治川ネット21からは地元地域に密着した環境保全、文化振興に関する事業活動について紹介していただきました。子供たちは地域の環境や文化に触れ、その学んだ成果を環境学習体験発表会やパネルセッションを通じて公表しています。学校支援事業では小学校等への出前教育だけでなく、先生方にもきちんと自然について学んでいただこうと、教員向け講座も開設しているとのことでした。基調講演では、元東京消防庁小金井消防署長 高野 甲子雄 氏が「マニュアルにない災害への対処は如何に(自分の周囲を知る)」と題し、大災害(1982年ホテルニュージャパン火災等)の体験を例に挙げ、如何に状況判断が大事であるかを述べられました。災害はマニュアル通りに発生するものではないが“災害対応は初動が全て”であり、現場のリーダーが迅速な判断を怠ると更なる危険が生じると、迫力のある講演をされ、参加者は3.11東日本大震災と重ね合わせ真剣に聞き入っていました。
パネルディスカッションでは、住民の方から多くの質問が途切れなく挙がり、元消防署長に適切な初動行動をとるための訓練方法や、適切な避難場所について質問が出ました。その他にも水澤化学工業の緑化活動について、有害物質が流れ出た際の対策について質問が寄せられました。最後に地域対話の更なる向上を切望する貴重なご意見もいただき、当地区だけでなく地域対話を実施している企業全てが考えるべきテーマであると感じました。
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