■RCニュース概要
■ニュース秋季号 No63
VOICE:岩澤 康裕
化学人材育成プログラム協議会の第1回シンポジウムを開催
from Members
第35回 日化協安全賞が決定し安全シンポジウムを開催
RCの現場を訪ねて:住化スタイロン ポリカーボネート(株)
RCの現場を訪ねて:(株)ニチノーサービス
地域対話を開催:第4回 新潟北地区地域対話
リスクコミュニケーション研修
APRCCとAPRO会議・RCLG会議
2011年度の地域対話
RC報告書の発行及び報告会について
日化協との完全統合に向けて
JRCCだより

 
株式会社ニチノーサービス 佐賀事業所
●事業所紹介
事業所全景
 (株)ニチノーサービス佐賀事業所は1969年に日本農薬(株)佐賀工場として竣工しました。その後、2002年に効率的な生産と更なるサービス向上を目的に子会社化され、(株)ニチノーサービス佐賀事業所として新たに誕生しました。
 当事業所は今年3月に全面開通した九州新幹線の新鳥栖駅から西へ約6kmの佐賀県三養基郡上峰町にあり、面積は約84, 000 m2で従業員は90名です。すぐ近くには国内最大となる弥生時代の『吉野ヶ里遺跡』があり、魏志倭人伝に出てくる「邪馬台国」の時代を彷彿させるロマンに満ち溢れた国の特別史跡として整備されています。
 当事業所では、主に農家の皆様にご使用いただく「農薬」を生産しています。その種類は、殺虫剤、殺菌剤、殺虫殺菌混合剤等多岐に渡り、国内はもとより海外へも多数輸出されています。
●レスポンシブル・ケア活動
 佐賀事業所は2000年にISO9001、2004年にISO14001の認証を取得しました。
 その後、2011年7月にマネジメントシステムの統一と効率的な運営等を目的に全事業所(福島事業所、鹿島事業所、大阪事業所、佐賀事業所)を統合した認証に切替えて、新たにスタートしています。
 (株)ニチノーサービスのRC活動は親会社の日本農薬(株)と連携して進めており、当事業所をはじめ全事業所とも年度の初めに他の事業所長と日本農薬(株)のメンバーによるRC監査を実施して前年度課題の対応評価、職場巡回等を行い、中間期には日本農薬(株)環境安全部とRC会議を開催し、RCコードの取り組みや進捗について意見交換するなど積極的なRC活動を行っています。以下にRCコードにおける佐賀事業所の活動と取り組みをご紹介します。
 「環境保全」は、廃棄物の有効利用について2007年度にゼロエミッションを達成し、現在も継続しています。また、2008年度より重油及び灯油を天然ガスに切替えて二酸化炭素の排出量を約30%削減しています。グリーン購入の推進も積極的に行い約90%を達成しています。
 「保安防災」は、法令に従い火災報知機、消火器の定期点検及び消防訓練を確実に実施し、また化学物質の流出や排水処理設備トラブルを想定した緊急事態訓練を毎年行っています。
 「労働安全衛生」は、点検重点項目を決めて事業所安全衛生委員会パトロールによる職場チェックを行い、ヒヤリハット活動では実際のヒヤリに加えて先取りヒヤリ(想定ヒヤリ)も進め、提出されたヒヤリハットを毎朝の朝礼時に紹介して個人の安全衛生に対する意識を高めています。農薬製品のラベルには作物名、適用病害虫名、希釈倍数、使用時期、使用回数等、「農薬取締法」に基づき農林水産省より登録取得した事項が多数記載されています。この記載事項に誤りがあると安全かつ適正な農薬の使用が困難になるため、当事業所でも万全の体制でラベルチェックを行い、正しい農薬の使用ができるよう「化学品・製品安全」に努めています。
 「社会との対話」として農業関係者をはじめとする多数の皆様に見学いただき、農薬の安全性や正しい使用方法について理解を深めていただいています。2010年度は41団体、739名の方々にお越しいただきました。
●地域とのコミュニケーション
工場周辺の清掃作業
 
緑のカーテンと収穫したゴーヤ、ミニトマト
 佐賀事業所は4社が集まった工業団地にありますが、近くに水田、畑、木々が沢山あり自然環境に恵まれています。この環境を守り地域社会と共存していくため、積極的に地域との関わりを持つようにしています。毎年、当事業所のRC活動が記載されたレスポンシブル・ケアレポート(日本農薬(株)が発行)を地域の代表者の方々にお渡しして、当事業所のRCの取り組みについて理解を深めていただいています。
 また、事業所周りの清掃活動、草取り等を行い地域の美化に努め、地域とのコミュニケーションを大切にしています。今年は節電を目的に緑のカーテンとしてゴーヤ、朝顔、ミニトマト等を事務所前に植えました。節電の成果に加え、沢山のゴーヤやミニトマトが収穫できました。