IUCLID5.2 リリースニュース

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IUCLID5.2 リリースニュース

更新日 2011-10-18 | 作成日 2007-12-07

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IUCLID5サイトニュース

このページは,IUCLID5サイト(http://iuclid.echa.europa.eu/)において2009/11/25に公開された"Information concerning the forthcoming release of IUCLID5.2"を翻訳したものです.

ニュース


[25/11/2009]情報IUCLID5.2の次期リリースについて


IUCLID5の新しいバージョンIUCLID5.2は2010年の第1四半期中にリリースされる。

IUCLID5は、なぜ更新するのか?


IUCLID5は2007年6月に正式公開されました。それ以来、最初のサービスリリースが2008年1月にIUCLIDのウェブサイトで利用可能となり、重要な機能を追加した複数のプラグインがリリースされています。

IUCLID5が公開されて以来、ユーザの要請、変更要求、および改善のニーズが、特にIUCLIDヘルプデスクによって恒常的に収集されてきています。 これらは、OECD IUCLIDのユーザグループの専門家パネルによって評価と議論がされてきています。[1]

IUCLIDのユーザーコミュニティに応えるために、これらの要求事項のいくつかについては、IUCLIDの次のバージョン、IUCLID5.2に実装*1される予定です。

 

なにが変更されるのか?


IUCLID5.2で利用できるようになる主な変更、修正、および強化点は、以下のとおりです:

  • OECD調和テンプレートの訂正と機能向上:IUCLID5.2について100以上の変更が承認され、実装されることになります。
  • セクション2.1も、化学品の分類と表示の世界調和システムの最新の改訂版を考慮するために、また、新しい欧州のCLP規則に特有の要素を導入するために、更新されることになります。
  • セクション3.2はユーザーがトン数に関するより詳細な情報を提供することを可能にするように変更されることになります。
  • 取扱い(Uses)の報告のためのセクション3.5と3.6が全面的に見直されることになります。(参考: 2008年7月IUCLIDのウェブサイト公開ニュース・アラート)
  • エンドポイント研究要約が改訂され、専門家が選んで、保存されたパラメータを、化学アセスメントを実施するために使用できるようになります。

次のようなその他の変更も含まれることになります:

  • EUのREACH規制に関連した特定の機能強化(例: 問合せ書類(ドシエ)の作成、REACH関連のドシエ・テンプレートの修正)
  • 複数行テキストフィールドを編集のために開くことや、作成および更新日時によって書類を取得することなどを可能にするユーザインターフェースのいくつかの改善

データ移行プロセスはどのようになるか?


IUCLID5.2のデータモデルは、以前のバージョンとは異なるため、新しいバージョンにアップグレードするには、データを移行する必要があります。

IUCLID5.2での、この移行は、インポートする段階で自動的に行われますので、ユーザーは気づかない(transparent)なものとなります。 IUCLID5.2ファイルは以前のバージョンのIUCLID5では処理できないものとなります。 このプロセス中に実施されたアクションの詳細についての移行レポートが作成され、移行されたファイルに添付されます。

IUCLID5.0、5.1からIUCLID5.2への移行を促進するために、「バックアップ・プラグイン」がリリースされます。この新しいプラグインもまた、IUCLIDの埋め込みバックアップ機能を置換え、改善するものとなります。 移行は、次のような単純な手順に要約することができます:

  1. 「バックアップ・プラグイン」のIUCLID5へのインストール
  2. プラグインを使用して、すべての情報をエクスポート
  3. IUCLID5のアンインストール
  4. IUCLID5.2のインストール

 

互換性の問題はありますか?


IUCLID5.2は下位互換です。 すなわち、すべてのIUCLID5 ファイルを最新のバージョンで使用することができるものとなります。 しかし、一端は、移行プロセスが実行されると、IUCLID5.2ファイルはIUCLID5の前のバージョンで処理できなくなります。

現在入手可能なプラグインの互換性を説明するため、次の3つのカテゴリが定義されています:

  • カテゴリ1: IUCLID5.2と互換性があるプラグイン
    • バルクエクスポートするプラグイン
    • 文献交換プラグイン
  • カテゴリ2: IUCLID5.2で更新されたプラグイン
    • 化学物質安全性報告ツール
    • 問合せツール
    • (技術の完全性チェックのプラグイン[2])
  • カテゴリ3: IUCLID5.2ではもはやサポートされないプラグイン
    • SNIF移行ツール
    • IUCLID4移行ツール
    • 予備登録プラグイン

最後のカテゴリについては、 ユーザがIUCLID5.1.1だけが提供する機能を必要とする場合に備えて、常にIUCLIDのウェブサイト上でIUCLID5.1.1のスタンドアロンバージョンを入手可能にする予定です。

 

どのようなリリースを計画ですか?


2010年2月以前: IUCLID5.0/5.1用の「バックアップ・プラグイン」のリリース

2010年2月: IUCLID5.2の公開、上記の第2カテゴリに属しているプラグインの全ての新しいバージョンの公開




[1] OECDのIUCLIDのユーザグループの専門家パネル(OECD IUCLID User Group Expert Panel)は1999年にOECDの既存化学物質タスクフォースの下での設立されました。 パネルの活動には、 次のようなものがあります:

  • IUCLIDのユーザインターフェースと機能に関して、ユーザのニーズの収集と優先順位の設定。これには次のものが含まれます:
    • IUCLIDのユーザーコミュニティの新規OECD調和テンプレートすべてへの検索適合;
    • 新しい設定でIUCLIDの使用のための諸機能。
  • 必要があれば、新規ユーザの教育のための、IUCLIDソフトウェアの使用についての追加のトレーニング教材の開発。
  • 必要があれば、OECD調和テンプレートを使用してIUCLIDへデータを入力するための追加のユーザガイダンス文書の開発。

[2] このプラグインは、まだ利用できません。 しかし、ECHAによりリリースされる予定です。



訳注:

*1 実装(implement):
インプリメントとは、ハードウエアやソフトウェアに新しい機能や仕様、部品などを組み込むこと。また、実際にその機能を組み込む際の手法も意味する。日本語でいうと「実装」。 ... (e-Words > インプリメント)