|
|
|
|
|
|
第8回 川崎地区地域対話 |
2011年12月3日(土)、第8回川崎地区地域対話が川崎グランドホテルで開催されました。自治会・市民団体53名、行政10名、学生1名を含む、総計125名が参加しました。
開催前に行った住民の方々への事前アンケートでは、3.11東日本大震災後ということもあり、保安防災への関心が高く、地震対策・有事の対応措置を知りたいといった声が多く寄せられたため、基調講演のテーマを“地震防災”に絞り、専門家と行政に発表をお願いしました。まず、温泉地学研究所 杉原英和氏より「東京湾岸に影響を与える地震について」と題し、東京湾近辺で発生する可能性のある地震を主体として、津波のシミュレーション映像を取り入れながら、川崎を含む東京湾岸への影響をご説明いただきました。想定される津波はそれほど高くなく、また動的エネルギーも小さくなるという説明を聞き、食い入るように注目していた住民の皆さんも安心できたようでした。次に、川崎市総務局危機管理室 増子講一氏より「川崎市における地震防災対策について」と題し、川崎市直下の地震におけるワーストケース(夕方18時発生)を想定した被害状況をご説明いただきました。主な被害は家屋の倒壊及びライフライン・生活支障ということで、高層マンションは倒壊のリスクはないものの高層難民になる可能性があるため、普段から1週間分の備蓄をすること、また通常家屋であっても3日分くらいの備蓄をしておくべきである等の説明は、十分に参考になる情報でした。また、臨海部コンビナートの屋外タンク耐震化や液状化対策案についても進捗状況を述べていただきました。
企業からは花王(株)川崎工場が先の講演に続き、保安防災活動を紹介しました。今回の大震災の教訓をもとに自社工場内の地震対策の課題を抽出して、課題解決に既に着手しており、防災連絡システムや護岸補強、設備補強について具体的に説明しました。昭和炭酸(株)川崎工場は、消費者にとって身近な製品(液化炭酸ガス、ドライアイス)を製造しており、その製造方法についてアニメーションを用い、稼動の様子がイメージできるように説明しました。また、プラスチックゴミのケミカルリサイクルの説明は、家庭から出るゴミを原料としていることから、住民の関心が得られたように思います。最後に、日本ユニカー(株)川崎工業所が健康・衛生活動について、従業員の健康管理に焦点を当てて、健康診断と結果のフォロー、熱中症対策、救命講習、インフルエンザ対策、メンタルヘルス対応等を説明しました。RC活動の一つである従業員の労働安全衛生に企業が努力していることが住民にも良く理解していただけたと思います。
引き続き行われたパネルディスカッションでは、ファシリテーターに日本環境衛生カウンセラー 中山氏を迎え、地震対策に関わる質問を中心に企業が回答しました。各社の対応だけでなく、消防署の火災事故対応力についても質問があり、「公設消防力が不足した場合には、他県に応援を依頼する。3.11の地震では、川崎から宮城県に応援出動した」という協力体制について知ることができました。
意見交換会では町内会長にご挨拶いただけたことで場が和み、住民の方も一緒に壇上に上がりそれぞれ意見を述べられました。女性の方にも以前より多くご参加いただき、地域対話がより活発になってきた様子が感じられました。
|
|
|
|
|
Copyright 2012. Japan Responsible Care Council. All right reserved.
|
|