■RCニュース概要
■ニュース冬季号 No64
VOICE:小野 峰雄
日本RC協議会と日本化学工業協会の統合にあたって
from Members
RCの現場を訪ねて:日産化学工業(株)小野田工場
RCの現場を訪ねて:花王(株)鹿島工場
地域対話を開催:第8回 山口西地区地域対話
地域対話を開催:第8回 川崎地区地域対話
会員交流会
会員交流勉強会
大阪・東京 消費者対話集会開催
個別対話集会・地域対話補完集会
RC検証について
安全表彰の表彰式
JRCCだより

 
   
 RC委員会ではRC地域対話(現在全国15地区)とは別に、平成20年から15地区以外の地域で会員企業(あるいはグループ)が開催している個別対話集会にも開催支援を行ってきました。さらに平成23年度からは、隔年開催の地域対話を補完する形で対話集会を開催している会員企業(あるいはグループ)の開催支援を行う地域対話補完集会制度を新設しました。これらの対話集会支援制度は、既に開催されている対話集会の継続と新規対話集会の開催を支援することで対話集会の裾野を広げ、住民や地域社会との相互信頼関係をより一層向上させることを目的としています。
  
第9 回クレハいわき事業所 CSR 地域対話集会(個別対話集会)
 (株)クレハ生産本部いわき事業所では、2011年11月24日に「第9回クレハいわき事業所CSR地域対話集会」を開催し、地域住民・団体・行政等企業以外から83名の方が参加されました。同事業所は東日本大震災で大きな被害を受け開催が危ぶまれましたが、困難なときほど住民との対話が重要と考え、事業所の復旧を急ぎ、開催にこぎ着けました。対話集会は、行政講演、いわき事業所の活動説明およびクレハのグループ企業1社の見学と活動説明という形で構成されています。本年度は住民の意向に沿って、呉羽総合病院が選ばれました。
 事業所活動説明は、地震で受けた被害を調査し、単に復旧させるに止まらずに如何に安全な設備に変えていくかということと、供給責任を果たすために如何に迅速に生産を再開するかが焦点でした。さらに事業所内の復旧に止まらず、「地域社会のためにできることを行う」という考えの下に、事業所内の風呂を住民に提供するとともに救援物資の調達と輸送にも貢献し、地域住民から非常に感謝されたという紹介がありました。幸いなことに津波の被害を免れたことから、関係者の大きな努力によって同事業所は7月にはフル生産を開始できたということでした。
 呉羽総合病院では、震災により水・食料・そして病院として最も重要な医薬品が欠乏する中、これらを補充して病院としての機能を最低限維持するために行った努力の一つ一つについて、具体的に説明がありました。
 クレハいわき事業所は同地域を代表する事業所であり、また呉羽総合病院もなくてはならない地域の中核病院です。両者ともトップ以下全ての従業員が自分の使命を充分に自覚し、社会との共存・共栄に努めていることが伝わってくる対話集会でした。
  
第6回周南地域対話集会(地域対話補完集会)
 周南市の化学コンビナートを形成する企業16社で構成される周南市環境保全協議会(周環協)は、2011年11月8日に周南市の東ソークラブにて「第6回周南地域対話集会」を開催し、地域住民や団体から多くの方が参加されました。冒頭で木村周南市長のご挨拶があり、本対話集会が地域に根付いた集会だということが良く理解できました。本集会は、今年度から新設された地域対話補完集会の一つとなります。
 参加者はバスで周環協会員企業の見学を行いました。見学事業所数が多いことから1ヵ所当たりの見学時間は短かったのですが、出光興産(株)の事業所では下車して、同社が委託管理している広域共同防災組織の大容量泡消火設備を見学しました。放水による消火能力の説明と、対象地域(山口と九州地区)のコンビナートで大火災が発生した場合には本設備を運んで消火に当たるという説明がありました。
 三浦山口大学大学院教授の基調講演は「東日本大震災の教訓と西日本大震災への備え」という演題で、南海地震と連動する複数の地震発生の可能性と津波に対する防災意識を高める講演が行われました。企業発表では、周環協の組織と活動概要の説明に続いて、2社から具体的な活動事例の紹介が行われました。徳山積水工業(株)は、「清流工場」というキャッチフレーズの下にユニークな環境保全活動を展開している説明が、また出光興産(株)からは、十勝沖地震での大火災事故を教訓とした事故防止対策が、見学した広域防災設備と関連づけて説明されました。