三菱化学(株) 3月11 日の東日本大震災で鹿島地区は震度6弱を記録、三菱化学(株)鹿島事業所ではこれまでの対策が有効に機能して地震と同時に安全装置が自動的に作動し、全プラントが安全に停止しました。また、設備は耐震設計がされており、製造プラントに大きな被害はありませんでした。一方、桟橋は津波により浸水し、配管の変形、護岸の損傷などの被害が生じましたが、可燃物の漏洩を含め保安事故、労災の発生はなく安全に対処することができました。 地震と同時に事業所防災本部を設置し、情報収集、各関係者との調整、指示を行うとともに、復旧にあたっては、本社防災本部、関係行政とも連携を取り、安全確保に必要な工業用水、電力、窒素などのユーティリティーの確保を最優先で行いました。そして設備の検査と補修、コンビナート一体となっての復旧計画の実行、再稼動前の安全確認を徹底的に行いました。その結果、早期に生産を再開することができ、製品のサプライチェーンへの影響を最小限に止めることができました。今回の震災の経験と教訓は、今後の保安・防災レベルの一層の向上に反映させていきます。